わたしたちのカラダは細胞分裂をくり返している
ということはご周知のとおりです。
細胞内の染色体の先端にあるテロメアという部分は
細胞分裂のたびごとに短く短縮していくのですが
それが老化の原因であると考えられているのです。

たとえば、皮膚の細胞はコラーゲンを分泌して表面に
ハリを作りだしますが、このテロメアが短くなることで
機能が衰えはじめて老化へと向かい、皮膚がたるみ、
しわができてしまったりします。

そしてテロメアの正体はというと塩基という化学物質で
その数量…テロメアの長さと言いかえることもできますが
生まれたての頃が15000だったのに対して
35歳で約半分にまで減少し、やがて6000以下になると
染色体が不安定な状態となり、2000に至ると
細胞分裂が次第に不能になってきます。

老化のメカニズムを司るこのテロメアは
細胞が分裂されるたびに少しずつ少しずつ数が減って
短くなっていくことから「命の回数券」とも
呼ばれています。
ノーベル生理学賞・医学賞を受賞した
エリザベス・ブラックバーン博士や
ビル・アンドリュース博士らの研究により
明らかにされました。